中規模マンション(50〜200戸)の管理費・修繕積立金
スケールメリットが最も効く帯です。管理費・修繕積立金ともに全区分で最も安く、相見積もりも取りやすい位置にいます。

対象: 総戸数がおおむね50〜200戸
中規模は、管理費・修繕積立金ともに全区分でいちばん安い帯です。 151〜200戸の管理費の平均は9,540円/月・戸で、 全体平均11,503円より1,963円低くなっています。
階数で見ても11〜19階建が10,688円で最安。 低層(13,880円)と 超高層(14,415円)が両端で高く、 中規模・中高層が谷になるU字型です。
安いことは、それ自体では良いことでも悪いことでもありません。 問題は「安いのに足りているか」であって、確認すべきは長期修繕計画です。
スケールメリットが効いている帯
| 総戸数 | 管理費 | 修繕積立金 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 20戸以下 | 14,282円 | 15,569円 | 29,851円 |
| 21~30戸 | 13,948円 | 14,207円 | 28,155円 |
| 31~50戸 | 11,682円 | 13,201円 | 24,883円 |
| 51~75戸中規模 | 10,934円 | 12,902円 | 23,836円 |
| 76~100戸中規模 | 10,155円 | 12,868円 | 23,023円 |
| 101~150戸中規模 | 11,183円 | 12,213円 | 23,396円 |
| 151~200戸中規模 | 9,540円 | 11,875円 | 21,415円 |
| 201~300戸 | 10,298円 | 11,687円 | 21,985円 |
| 301~500戸 | 10,002円 | 11,898円 | 21,900円 |
| 501戸以上 | 12,929円 | 13,131円 | 26,060円 |
単位: 円/月・戸(充当額を除く) / 出典: 令和5年度マンション総合調査結果 集計表 管27⑥・管28⑥(7) / 全区分の度数分布を見る
階数で見ると、中高層が谷になる
単棟型の階数別に管理費の平均を並べると、低層と超高層が高く、11〜19階建が最も安くなります。 中規模マンションの多くはこの谷にいます。
| 階数 | 管理費の平均 | 回答数 |
|---|---|---|
| 3階建以下 | 13,642円 | 14件 |
| 4~5階建 | 13,880円 | 112件 |
| 6~10階建 | 11,484円 | 483件 |
| 11~19階建 | 10,688円 | 399件 |
| 20階建以上 | 14,415円 | 41件 |
単位: 円/月・戸(充当額を除く・単棟型) / 出典: 令和5年度マンション総合調査結果 集計表 管27⑥
この帯で注意したいこと
- 「安い」が「足りている」とは限らない — 修繕積立金の実績平均が低いことは、必要額を満たしていることを意味しません。 確認すべきは長期修繕計画から算出する計画期間全体の㎡単価であって、現在の徴収額ではありません。
- 駐車場使用料への依存 — 管理費会計は全国平均で総収入の33%(5,600円/月・戸相当)を使用料等からの充当でまかなっています。 戸数が多いぶん駐車場も多く、空きが出たときの影響額も大きくなります。
- 相見積もりが取りやすい規模 — 工事金額がまとまるため施工会社が集まりやすい位置にいます。 1回目の大規模修繕の戸あたり工事金額は中央値110.2万円(下位25% 90.9 〜 上位25% 134)。ただしこの調査は令和3年度の価格で、工事金額に共通仮設費および消費税を含まない点に注意してください。
修繕積立金の目安
100戸×専有70㎡なら概算の建築延床面積は 100×70×1.3 = 約9,100㎡で、 5,000〜10,000㎡未満の区分(平均252円/㎡・月)に入ります。 200戸規模なら10,000〜20,000㎡の区分(平均271円)になることが多く、延床が増えると目安がいったん上がる点に注意してください。 20,000㎡以上で再び255円へ下がります。
出典: マンションの修繕積立金に関するガイドライン 令和6年6月改定 p.7
このタイプの位置づけ
| 小規模(〜50戸) | 大規模(51戸〜) | |
|---|---|---|
| 超高層(20階〜) | — | タワマン(20階以上) |
| 中高層(6〜19階) | 小規模(〜50戸) | このページ |
| 低層(〜5階) | 低層(3〜5階) | — |
よくある質問
- 中規模マンションの管理費の平均はいくらですか?
- 国土交通省「令和5年度マンション総合調査」によると、月/戸当たりの管理費の平均は51〜75戸で10,934円、76〜100戸で10,155円、101〜150戸で11,183円、151〜200戸で9,540円です(使用料等からの充当額を除く)。全体平均の11,503円を下回る帯が多く、151〜200戸は全区分で最も安くなっています。
- なぜ中規模がいちばん安いのですか?
- 管理員人件費や法定点検費といった固定費を割る戸数が十分に確保でき、かつタワーマンションのような特殊設備(非常用エレベーター、制震・免震装置、充実した共用施設)を持たないためです。階数別に見ても11〜19階建の管理費が10,688円で最も安く、低層と超高層の両端が高いU字型になっています。
- 中規模マンションの修繕積立金の目安はいくらですか?
- 国土交通省ガイドライン(令和6年6月改定)では、地上20階未満で建築延床面積5,000〜10,000㎡なら平均252円/㎡・月(幅170〜320円)、10,000〜20,000㎡なら平均271円(200〜330円)です。100戸×専有70㎡なら概算の延床面積は約9,100㎡で、5,000〜10,000㎡の区分に入ります。
- 中規模だと大規模修繕の見積りは有利になりますか?
- 工事量がまとまるため施工性が上がり単価が下がる傾向があるとガイドラインは述べていますが、国土交通省の実態調査は規模別の戸あたり工事金額を公表していません。数値として有利さを示すことはできないため、複数社の相見積もりと設計監理者による数量内訳の確認で検証してください。
あなたのマンションで計算する
中規模(50〜200戸)の典型的な数値をあらかじめ入れてあります。ご自分の数字に直してください。 入力はブラウザ内で処理され、サーバーへ送信されません。