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マンションのおかね
タイプ別ガイド

小規模マンション(〜50戸)の管理費・修繕積立金

戸数が少ないほど、㎡単価も管理費も高くなります。直感に反しますが、2つの独立した公的データが同じ方向を示しています。

対象: 総戸数がおおむね50戸以下

小規模マンションは、管理費も修繕積立金も割高になります。 20戸以下の管理費の平均は14,282円/月・戸で、 最も安い151~200戸9,540円の 約1.5倍です。

修繕積立金の㎡単価も、建築延床面積5,000㎡未満が平均335円/㎡・月(幅235430円)で 5区分の最高値です。

理由はひとつで、管理員人件費・法定点検費・エレベーター保守といった費用が 戸数にかかわらずほぼ一定だからです。割る分母が小さいだけ、1戸の負担が重くなります。

戸数が少ないほど、1戸の負担は重くなる

総戸数規模別の平均額です。管理費・修繕積立金のどちらも、戸数が少ない側で高くなっています。

総戸数規模別の管理費と修繕積立金
総戸数管理費修繕積立金合計
20戸以下小規模14,28215,56929,851
21~30戸小規模13,94814,20728,155
31~50戸小規模11,68213,20124,883
51~75戸10,93412,90223,836
76~100戸10,15512,86823,023
101~150戸11,18312,21323,396
151~200戸9,54011,87521,415
201~300戸10,29811,68721,985
301~500戸10,00211,89821,900
501戸以上12,92913,13126,060

単位: 円/月・戸(使用料・専用使用料からの充当額を除く) / 出典: 国土交通省令和5年度マンション総合調査結果」集計表 管27⑥・管28⑥(7) / 全区分の度数分布を見る

20戸以下と151〜200戸を比べると、管理費と修繕積立金の合計で月8,436円の差があります。年間では101,232円。同じ専有面積でも、戸数が少ないだけでこれだけ違います。

エレベーター1基を、何戸で割るか

固定費が戸数で割れない、という構造がいちばん分かりやすく出るのがエレベーターです。 更新費用は台数で決まり、戸数では決まりません。40戸で1基を負担するのと、 200戸で1基を負担するのとでは、1戸あたりの負担が5倍違います。

同じことが管理員人件費にも当てはまります。管理員の勤務形態(常駐・日勤・巡回)は 戸数で決まるものではなく、管理組合が選ぶものです。小規模で常駐を選べば、 その人件費がそのまま少ない戸数に乗ります。 管理費の内訳のうち何が固定費なのかは、 マンション標準管理規約 第27条の費目に沿って収支報告書を見ると分かります。

修繕積立金の目安は、延床5,000㎡が分かれ目

ガイドラインの区分は建築延床面積で切られており、5,000㎡を境に目安が大きく変わります。

建築延床面積別の㎡単価の目安
建築延床面積(地上20階未満)平均値
5,000㎡未満235430335
5,000㎡以上〜10,000㎡未満170320252
10,000㎡以上〜20,000㎡未満200330271
20,000㎡以上190325255

単位: 円/㎡・月 / 出典: 国土交通省マンションの修繕積立金に関するガイドライン令和6年6月改定 p.7

50戸×専有65㎡なら、概算の建築延床面積は 50×65×1.3 = 約4,225㎡。5,000㎡未満の区分です。 ただしこの境界をまたぐと目安が335円から252円へ33% 動きます。概算の誤差が結論を変えてしまう範囲なので、境界に近いときは 管理規約か長期修繕計画で実際の建築延床面積を確認してください。

小規模で効きやすい対処

  • 管理員の勤務形態を見直す — 常駐から日勤・巡回に変えられないかは、小規模ほど1戸あたりの効き幅が大きくなります。
  • 管理委託契約の内訳を4区分で見る — 事務管理業務・管理員業務・清掃業務・建物設備等管理業務のどれが重いかを分けて把握します。 マンション標準管理委託契約書の別表と同じ区分なので、見積書とそのまま突き合わせられます。
  • 駐車場使用料への依存度を確認する — 管理費会計は全国平均で総収入の約3割を使用料等からの充当でまかなっています。 空きが出ると、区分所有者から集めている分より先にこの部分が減ります。
  • 第三者管理方式の検討 — 理事のなり手不足は小規模ほど深刻です。ただし外部管理者に委ねる場合は、 利益相反の防止と監査の仕組みをセットで設計する必要があります。

このタイプの位置づけ

「小規模」と「低層」は別の軸です。規模(戸数)と高さ(階数)は独立していて、 低層でも大規模な団地型があります。自分がどこにいるかを確認してください。

規模と高さの2軸で見たセグメントの位置
小規模(〜50戸)大規模(51戸〜)
超高層(20階〜)タワマン(20階以上)
中高層(6〜19階)このページ中規模(50〜200戸)
低層(〜5階)低層(3〜5階)

よくある質問

小規模マンションの管理費はなぜ高いのですか?
管理員人件費、法定点検費、エレベーター保守といった費用が戸数にかかわらずほぼ一定で、戸数で割れないためです。国土交通省「令和5年度マンション総合調査」では、月/戸当たりの管理費の平均が20戸以下で14,282円、151〜200戸で9,540円と1.5倍の差があります。
小規模マンションの修繕積立金の目安はいくらですか?
国土交通省ガイドライン(令和6年6月改定)では、地上20階未満で建築延床面積5,000㎡未満の場合、平均335円/㎡・月(幅235〜430円)です。これは5区分の中で最も高い水準です。専有65㎡なら平均で月21,775円、幅では15,275〜27,950円にあたります。
50戸のマンションの建築延床面積はどれくらいですか?
総戸数×平均専有床面積×1.3 が概算の目安です。50戸×65㎡×1.3 なら約4,225㎡で、5,000㎡未満の区分に入ります。ただし概算誤差は1〜2割あり、5,000㎡の境界をまたぐと目安が335円から252円へ3割動くため、境界付近では管理規約や長期修繕計画で実際の面積を確認してください。
小規模マンションでも大規模修繕の相場は同じですか?
国土交通省の実態調査は工事回数別の集計はありますが、マンションの規模別の集計を公表していません。したがって「小規模だから戸あたり工事費が高い」と数値で示すことはできません。1回目の中央値110.2万円/戸という全体の数字を出発点に、相見積もりで確認してください。

あなたのマンションで計算する

小規模(〜50戸)の典型的な数値をあらかじめ入れてあります。ご自分の数字に直してください。 入力はブラウザ内で処理され、サーバーへ送信されません。

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